しもばの放浪日記

<< August 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | | - | - | - |
ちんぼつ。
『沈没』とはバックパッカー用語で一つの場所に長期停滞してしまうことを指す。それも町歩きや観光などに費やすのではなく、ほとんど外に出ずにひたすら沈んでしまうという意味合いが強い。『ひきこもり』と同義とも言える。というわけで、自分もカイロでどっぷりと沈没してしまった。

泊まっているのは日本人宿。沈没する人が多い宿は同時に濃ゆい旅人も非常に多い。いろんな国の穴場だったり聞いたことないような場所の話が聞けるのは楽しいものだ。情報も手に入れることができる。実に色々な人間がいる。日本で観光バスの運転手をやっていたり、元ホストだったり、そんな人たちの話も面白い。そして、宿にはキッチンがあり、近所にはキリスト教徒がやっている豚肉を売っている店もあり、料理上手な人もおり、頻繁に美味い日本食を食べることができる。これに勝る魅力はあるまい。マンガや本もたくさん置いてある。でもって日がな麻雀をやったりするのである。

たまに日本の友人から
「色々な経験をして日々成長していることでしょう……」
といった内容のメールが来たりする。自己嫌悪に陥る。なんのことはない。毎日ぐうたらしているだけである。好奇心の磨耗は否めない。外を歩いて見る景色も、日々の変わらない日常にすぎない。

一応ピラミッドくらいは行ってみた。ああ、なるほど、ピラミッドであった。でかいといえばでかかった。ああ、写真で見たことあるなぁと思った。

エジプト南部にあるアブシンベル神殿にも行った。これは結構良かった。神殿内に落書きがたくさんあった。名前と日にちが彫られているが、よくよく見てみるとどれも古い。面白いので一番古い落書きはどれだろうと探してみた。自分が見つけた限りでは『1823年』だった。江戸時代じゃねえか。ウィキペディアで調べてみたら、どうやら勝海舟が生まれた年であるらしい。三千年とか四千年とか五千年とか言われてもいまいちピンと来ないけれど、こういう微妙に最近の年代の方が
「おおー、そんなに昔からあるのか!」
と感じられる。不思議なものである。

毎日なんにもせずにだらだらしているだけみたいに書いてしまったが、ただだらだらしていたわけではない。だらだらしてる間にもしっかりとその後のルートを組み立てていたのである。ここカイロから日本に帰国するという旅人は多い。またはヨーロッパやインド、東南アジアあたりに飛ぶ人も多い。アジアを横断しながら中東あたりを下ってエジプトにたどり着くと、ちょうど『行き止まり』のような形になってしまうのだ。スーダンビザを取ってアフリカ南下するには時間がかかる。だけど隣国のリビアのビザ情報は極端に少ない。仕方ない、そろそろ帰るかぁ、てなもんである。だが、自分はそのリビアのビザを申請してみた。ツーリストビザは個人では手配できない。だが、トランジットビザなら個人でも可能だという噂は聞く。
「なぜトランジットビザが欲しい?」
「チュニジアに行きたい」
「だったら飛べ」
「飛びたくない」
これでビザの申請は通った。だが、ここからが長い。最低2週間かかると言われ、2週間後に行くと「来週に来い」、翌週に行くと「週末に来い」の繰り返し。やはり取れないのかと諦めかけた4週間後、なんと晴れてビザ取得に成功!1ヶ月間だらだらし続けた甲斐があるというものである。ちなみにトランジットビザの期間はたったの5日。

というわけで、リビアからチュニジアに抜け、そこからシチリア島に渡る予定。いよいよヨーロッパが見えてきた。

旅の初めに購入してボロボロになったジーンズを、ここエジプトの地に埋葬した。数千年後に発掘されればなお良い。


スポンサーサイト
- | 23:58 | - | - | - |
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://shimoba.jugem.jp/trackback/83
 

(C) 2019 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.